「目先」よりも「しくみ」の利益

今回のテーマは「利益を得る手段のちがい」かな。
 
よく「目先の利益ばかり追いかけるのはよくない」って聞かない?
 
でもさ、ぶっちゃけ「なんで?」ってひともいると思うんだよな。
 
だから今回は「2つのたとえ」を借りて、話そうと思う。
 
それは
 
・川の水を、村にひくなら?
・足で走るか、バイクに乗るか。
 
この2つ。
 
前者は昔からあるたとえ、後者は最近でてきたたとえ、だな。
 
 
【 川の水を、村にひくなら? 】
とある村には「川の水を、村にひきたい」という要望があった。
 
そこで村長が「川の水を、村にひける者」を募集した。
 
手をあげたのは2人の男。
 
んで、2人の男は村長の募集にのるやいなや、それぞれ次のような行動を起こした。
 
①バケツで、川の水を村に運ぶ
②その村から突如、姿を消す
 
①の男は、体力自慢の男だった。
 
すぐに家にあるバケツを持ちだし、その日から毎日せっせと川と村を往復した。
 
そしてバケツ一杯ぶんの水を運ぶたびに、村から100円をもらった。
 
「こりゃあいい仕事だぜ!」これが口癖。
 
①の男は心の中で勝ち誇っていた。
 
なぜなら②の男が、村長の募集に手をあげたにもかかわらず突如として姿を消したからだ。
 
ライバルがいなくなれば、この仕事は自分だけのものだ。
 
①の男は数か月間、この仕事で金を稼いだ。
 
…そんなある日。
 
②の男が村に帰ってきた。
 
①の男は「いまさら帰ってきてどうした!筋トレでもしてきたか?もう川の水は俺が村にひいてるぜぇ」と、言葉をかける。
 
しかし②の男は涼しい顔をしている。
 
そしてなにやら、ぞろぞろと人を引き連れているようだ。
 
そのまま②の男は村人を集め、こう言った。
 
「川から村へのパイプラインを建設します。バケツで運ぶよりも圧倒的に多くの水を、より清潔に、24時間、みなさんに供給します!水の値段は、バケツ一杯ぶんにつき10円とします」
 
村から歓声が沸きあがる。
 
そう。
 
②の男は最初からこのパイプライン建設のために動いていたのだ。
 
建設業者をえらび、設計図を作らせてチェックし、いよいよ着工ということで村に戻ってきたというわけだ。
 
①の男は焦った。
 
なにせ、じぶんはバケツ一杯ぶんにつき100円とっているのだ。
 
それを10円、しかも24時間いつでも、となると、みんなパイプラインから水を得るようになってしまう。
 
①の男はまず、値段をさげた。
 
じぶんもバケツ一杯ぶんにつき10円で水を売ったのだ。
 
しかし今度は、自分の生活が成り立たくなってしまう。
 
そこで、1度に運ぶバケツを二杯に増やし、運ぶ時間も2倍にした。休憩もできるかぎりとらないようにして、せっせとバケツで水を運んで対抗した。
 
しかし。
 
②の男のパイプライン建設が完了した途端…
 
村の全員がパイプラインからの水で生活するようになった。
 
村全体の水の消費量は増え、村人の生活がより豊かになった。
 
そして②の男は、パイプライン完成後、そこから発生する利益で悠々自適に生活した。
 
そして①の男は、ムリしてバケツで水を運び続けたことがたたって寝込んでしまい、収入も途絶え、貧困生活を余儀なくされることとなった。
 
 
【 足で走るか、バイクに乗るか。 】
とある大陸で「この大陸の西のはじっこに先に到着したほうが勝ち」というレースがあった。スタート地点は東のはじっこだ。
 
レースに参加したのは2人の男。
 
んで、2人の男はそれぞれ次のような行動を起こした。
 
①スタートと同時に全力でダッシュ
②レースのルートから突如、姿を消す
 
①の男は、体力自慢の男だった。
 
毎日毎日それはもうすごいスピードで走り続け、数か月で大陸の半分を走破した。
 
いまのところ、②の男がレースに復帰したという情報はない。
 
「こりゃあぶっちぎりで俺の勝ちだな」と、じぶんを誇った。
 
…その一週間後。
 
ブーン…
 
聴き慣れない音が、①の男の耳にとどく。
 
「な、なんだこの音…」
 
そして後ろを振り向いた①の男は、驚くべき光景を目にした。
 
1台のバイクが、背後に迫ってるのだ。
 
ヘルメットからチラリとのぞく顔を見るとそれは…。
 
②の男だった。
 
「そんなのアリかよ!」①の男は叫ぶ。
 
そんな状況を尻目にあっさりと②の男は、①の男をバイクで抜き去った。
 
そう、確かにこのレースには「乗り物禁止」などというルールはなかった。
 
②の男はスタートと同時にバイクを作る方法を調べはじめ、そして作りあげた。
 
そしてバイクさえ完成してしまえば。
 
手をひねるだけで人間の足など比較にならない速度で進むことができる。
 
こうしてあっさりと①の男を抜き去った②の男は、あっというまに大陸の西のはじっこに辿り着き、レースに勝利した。
 
 
…と、こんな2つのたとえ。
 
注目すべきは、どちらも「目先の利益」は①の男ほうが高いところ。
 
川の水を村にひくなら、家にあるバケツを使ってすぐ利益をあげられる。
レースするなら、スタートダッシュを決めて猛然と走ればリードできる。
 
これは、短期的な利益において①の男のほうが優れてることを意味する。
 
しかし、大きな視点で見たとき「勝った」のは②の男だ。
 
これは、②の男が「パイプライン」や「バイク」という、勝つための「しくみ」づくりを「目先の利益を無視して」やったから勝てたんだ。
 
「目先の利益」より「しくみの利益」を優先すべきってのは、こーゆうことなんだな。
 
とくに「川の水を、村にひくなら?」のほうはわかりやすくて
 
①の男がしてたのは「労働」
②の男がしてたのは「マイビジネスつくり」
 
だったってワケ。
 
ぜひ、みんなに日々「迷い」が生じたとき。
 
「いま自分は、パイプラインを作ろうとしてる?それともただバケツで水を運んでる?」
「いま自分は、バイクを作ろうとしてる?それともただ走ってる?」
 
こんな問いかけをするのをおススメする。
 
そして「しくみ」をつくりあげ、その利益で豊かになってこーぜ。
 
これマジ。